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May 23, 2013

May 23, 2013 | Japanese Newsletter on

Strengthening Policy through Retreats

先日、ヘリテージ財団が主催する「リソースバンク」という2泊3日の政策合宿に、アシスタントのラリーと一緒に参加した。場所はフロリダ州オーランド。ディズニーランドが近く家族連れの参加者たちも目立っていた。参加者は5百名近くで、コンベンション施設を有する巨大リゾートホテルは、参加者たちで埋め尽くされていた。

政策合宿で政策力を強化せよ

 

先日、ヘリテージ財団が主催する「リソースバンク」という2泊3日の政策合宿に、アシスタントのラリーと一緒に参加した。

場所はフロリダ州オーランド。ディズニーランドが近く家族連れの参加者たちも目立っていた。参加者は5百名近くで、コンベンション施設を有する巨大リゾートホテルは、参加者たちで埋め尽くされていた。

「リソースバンク」は36年続く政策合宿で、ヘリテージ財団と同じようなコンサバティブ思想を持った団体や個人が参加し、政策を話し合い、そして関係を強化することを目的としている。

Cato研究所、Manhattan Instiute、State Policy Network、Texas Public Policy foundationといったワシントンDCからNY、テキサスといった全米のシンクタンク関係者に加えて、National Reviewといった保守系のメディアも参加していた。

さらには寄付者も参加する。

フロリダ州の政治家の姿もある。Trey Radel 下院議員は、「私たちのメッセージをもっと広くシェアすべきだ」と参加者たちを鼓舞していた。

リソースバンクは、21時から中庭で行われた歓迎レセプションから始まった。ワインを頼もうとカウンターで並んでいたら、後ろにいた女性が、「私はイリノイ州から来たの。州には連邦政府よりも余分な規則がある。」と話しかけてきた。私はヘリテージの研究員というと、「私たちは州の政策を扱うシンクタンクだけど、余分な規則を減らすためには、連邦との協力が不可欠なの」と語り、連邦政府の政策を扱うシンクタンクとの関係強化を目的に参加したことを話してくれた。

なかでも日本が最も興味があるテーマは、「New Energy Economy」だろう。このフォーラムでは、「20年以内にアメリカはサウジアラビア以上にオイルを生産できるしすべきである」というメッセージが送られた。スピーカーをつとめたマンハッタン・インスティチュートのマーク・ミルスによると現在シェールガス・石油を採掘するフラッキングの成功の割合は5回に1回だという。ミルスは「技術が向上して5回成功するようになれば今の5倍の生産になる」とし技術促進を後押しした。

ヘリテージ財団も、今回のリソース・バンクのメニュを見ると、地方政府との連携強化が必要と考えていることがわかる。

「原則を政策に」というフォーラムでは、労働組合の本拠地とも言えるミシガン州で労働組合は組合料を科すことができなくなったことを紹介していた。

また、オバマケアについてのフォーラムでは、テキサス州では70%の病院がオバマケアの柱の1つである低所得者用保険は受け取らない予定とのケースも紹介された。

リソースバンクには、IT企業であるGoogleやTwitter、Facebookといった企業も参加する。彼らは、政策に関するメッセージを広く広める手法を展示するブースを開設し、ゼミナールも開催する。

どちらかというとコンサバティブ・グループはオバマ大統領率いる民主党系に比べるとITに弱いと言われる。それを克服するためブースには人が切れなかった。

ここで興味深かったのは、ツィートは1日5回が適当であること、3つのハッシュタグをつければ議論の輪に十分入れる、グラマーは正しく、そして誰か有名人にリツィートされる努力をすることとの実用的なアドバイスであった。

 

キャピトルの丘

 

ヘリテージ財団で働くようになって最初に驚いたことは、ヘリテージ財団では今年の方向性を決める会議は、所長、会長といったトップ管理職がリゾートホテルで数日合宿して議論して決めているということであった。

年末の全体会議でフルナー所長(当時)が、「先日、一週間かけてトップマネジメントでホテルに泊まりこみ決めた方針だ」と語っていた。

どこから学んだか、アメリカ型経営は人間関係が希薄という刷り込みが日本ではできているが、ヘリテージ財団を見る限り、重要な人間関係であればあるほど寝食を共にする。つまり合宿を行っている。

2年にも及ぶ大統領選挙は、2年近く候補者の側近が合宿しているようなものだ。2年かけてホワイトハウスの中枢のチームの結束を作っていると言えるだろう。

連邦議員も、同じ分野を専門とする議員同士よく視察旅行をする。議会が休会中は、外交関係の委員会や議員連盟は当該外国をともに旅する。外交を得意とする共和党のジョン・マケインと民主党のジョン・ケリーや無所属のジョセフ・リバーマンは仲がいいことで知られる。

国内についての委員会や議員連盟は、当該にかかわる産業の集積地を視察旅行している。

アメリカでも、重要な決定は、一緒に旅行して心地よい仲間と、実際に旅行しそこで腹を割って話しあって決めている。

 

About the Author

Kumi Yokoe, Ph.D. Senior Visiting Fellow, Japan
Asian Studies Center