The Heritage Foundation

Japanese Newsletter #29

February 23, 2012

February 23, 2012 | Japanese Newsletter on

食事について政府の規制は必要ですか?            

先日、ヘリテージ財団では、食品に関する興味深いクローズドのフォーラムが行なわれた。

スピーカーは、2月に食に関する法案を提出したテネシー州選出のスコット・デジャーレ下院議員と1月に提出された法案に反対する全国豚肉生産者協議会のクリス・ウォール副会長だった。

デジャーレ議員は、2月1日下院に「政府の攻撃から食品と飲料を守る法律2012(Protecting Food and Beverage from Government Attack Act 2012)」を提出した。この法案は、州政府が、連邦政府が経済刺激策として支出する資金を、州政府によって肥満対策広告のために使われていることを問題にしている。

ニューヨーク州を例にとってみよう。ニューヨーク州では、肥満防止のために「炭酸飲料を飲まないで」という内容のテレビ広告をこの景気刺激予算を使って放送した。この3種類のテレビ広告はニューヨーク州のウェブサイトにも掲載されている。

かなりショッキングな内容で作られており、1本目は炭酸飲料を飲んだ暁の病気に焦点をあて、壊疽が進む足の指の写真や、心臓麻痺で電気ショックを受ける映像、そして車椅子でしか動けない肥満の映像を使っている。

2本目と3本目は、炭酸飲料にはどれほど砂糖が入っているかを視覚化し、かわりにお水や低脂肪牛乳、お茶を飲みましょうと語りかけている。砂糖の視覚化もショッキングだ。約700グラムの炭酸飲料にあたるコーヒー一杯用の砂糖16袋を、炭酸飲料を飲む人の横でそのまま食べている。つまり、700グラムの炭酸飲料にはそれだけの砂糖が入っていることを表している。もう一つは、10ポンドの脂肪をコップで飲んでいる。その脂肪は、1年間毎日1缶の炭酸飲料を飲んだときに溜まる量というのだ。

デジャーレ議員は、お店に並んでいる炭酸飲料は、連邦政府の食品医薬品局(FDA)で認可されたものであり、政府によって正式に認可された商品に対して、税金を使ってそれらの摂取を防止しようと広告を出すことは馬鹿げている、と強調していた。

ミシェル・オバマ夫人のファースト・レディとしての政策は、子供の肥満防止である。確かに、町を見渡すと、アメリカの肥満問題は根深いように見受けられる。だが、税金でこんなテレビ広告を作る意味があるのか、と思えてしまう。

次に、全国豚肉生産者協議会のウォール副会長は、1月23日に下院に提出され、現在、審議中の、通称「卵法案(Egg Bill)」に反対を表明した。「卵法案」の正式名は「卵製品検査修正法案2012(Egg Products Inspection Act Amendments 2012)」で、オレゴン州のカート・シュレーダー民主党下院議員によって発案された。

この法案の背景には、2010年にアイオワ州などで卵によるサルモネラ菌が流行したことがある。この時、鶏舎の不衛生な状況がサルモネラ菌が発生したことが原因と見なされたので、5億個の卵が自主回収の対象となった。 

この事態をうけ、すでにカリフォルニア州では、カリフォルニア州版卵法案が可決され、2015年から雌鳥に十分なスペースが与えられるように鶏舎を改善することが規定された。しかし、鶏舎の具体的なサイズなどについて、はっきりしたことはわかっていない。 

ウォール副会長によると、「卵法案」は一見すると消費者のための見えるが、コストに問題がある、と語る。鶏舎の改良や拡張には相当のコストがかかり、それが直接価格に影響することになる。そうなると、卵1パックあたり4~6ドルに値上がりする可能性があると語る。

しかも、卵法案は、卵だけに限らない、という。ウォール氏は、この法案が通れば、「『卵』の文字を、あらゆる畜産製品に置き換えられる」、と危機感を募らせていた。つまり、次は豚の飼育状態が問題になる、というのだ。

デジャーレ議員は、最後に、「連邦政府、州政府に個人の行動を制限したり指導したりする役割はなく、それは個人の自由であり責任だ」と語った。



キャピトルの丘 ミシガン州予備選挙が天下分け目の決戦になるか? 

議会が休会中ということも手伝い、最近のワシントンDCの話題は、ますます混沌とする共和党の予備選挙の行方である。

リック・サントラム元上院議員が、2月7日に行われたミネソタ州、コロラド州、ミズーリ州のすべての州で勝利したことで、共和党の予備選挙の行方がわからなくなった 

(ただしミズーリ州の代議員数は、諸々の理由でカウントされず、3月17日の党員集会で決定される)。

それまでは、苦戦はするが、資金集めでも組織力でも有力支援者の数でも、そして全米の世論調査でも先頭を走ってきたミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事が共和党の大統領指名を手にするだろうと思われてきた。

だが、サントラムが上記の3州の予備選挙で勝利して以来、世論調査の結果も変わってきた。

最近では、全米世論調査ではサントラムがロムニーを先行する。しかも、2月28日行われるミシガン州の世論調査でもサントラムが先行しているとの結果が出てきた。ミシガン州は、ロムニーの生まれ育った故郷であり、その上、父親は、ミシガン州の知事を務めた。ミシガン州の予備選挙は、誰もがロムニーが勝利するとみなしてきた。それが、ここでの世論調査がサントラムに抜かれたとあって、ロムニー選対は、「パニック」に近い状態だ、との報道も出てきている。

資金もサントラムに集まるようになってきたとの報道も後を絶たない。

来週の火曜日(28日)は、ミシガン州だけではなくアリゾナ州でも予備選挙が行われる。現在、アリゾナ州では、ロムニーと同じモルモン教が多いこともあり、ロムニー有利と言われている。だが、ロムニーにとって生まれ故郷のミシガン州を落とせば、その後の選挙に大きく影響する。まさに、ロムニーにとってはミシガン州の予備選挙は絶対に落とすことが出来ない選挙である。

About the Author

Kumi Yokoe, Ph.D. Senior Visiting Fellow, Japan
Asian Studies Center